2016年04月28日

震災のニュースを見て

この度の震災報道のニュースで、「避難者自身が自らボランティアを買って出ている姿」を見聞きした。 避難所で炊き出しをしているグループ。冷蔵庫などに残っていてこのままでは廃棄せざるをえない食材を各家庭から皆で持ち寄って、飲食店主らが持ち出した業務用の大鍋で豚汁のような温かい料理をふるまっていた。 避難所となった高校のグランドにパイプ椅子などを並べて、「SOS・水」などの文字を大きく描いた地元の男子高校生ら。「自分はケガや病気もなく、動ける体だから…」と、避難所内の雑用を買って出ている地元の女子高校生ら。
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「援助がこない、支援が遅い、行政は何をしている!」と嘆く人が多いのが現実だろう。しかし同じシビアな境遇にあっても、「人の役に立とう」と自主的に行動する人がいるのも事 実。就活シーンで、「指示待ち人間はいらな い」「自分で考え、自発的に行動できる人材が欲しい」などとよく耳にする。今回のような緊急事態にボランティアを自ら買って出る人々は、日頃の働きぶりや暮らしぶりから、凡人とは違うのだろう。

「いざとなれば、俺だってやるさ!」と心の底から言えるか、改めて自分に問いかけてみた。

2016年03月01日

若者達にエールを送る

大手企業や役所などと違い、中小企業や自営業者の周りには、OJT以外でビジネススキルを学ぶ機会はあまりないのが実態です。そんな環境下で、大阪府のとある職業訓練センターでは、土日や夜間の教室の空き時間に「社会人向け」の各種講座を開いています。CAD・IT・WEB・会計簿記・貿易実務/貿易英語・コミュニケーションなどのビジネス系のカリキュラムを、手頃な料金で受講することができます。
年初より「デザイン系の土曜コース」に通っているのですが、どの講座も受講者の多くが若い世代の方々であることに、ちょっと驚いています。私が受講しているコースも、おっさんは自分一人だけで肩身が狭い。講師の方が同年代の男性であることに、何とか救われています。自分の若かりし頃の「休日の過ごし方」を振り返ると、恥ずかしい限りです。
「ビジネススキルのうんちく」を知識として得ることは、インターネットの普及で比較的容易になりました。しかしながら、知っているだけの「スキル」は役に立たない。自ら能動的にスキルの体得に努め、何とか実務に活かそうとする営みは欠かせない。
週末の時間を割いて、「スキルを自分のものにしよう」と励んでいる若者達に、エールを送りたい。

2016年01月01日

歳末の赤提灯に想う

巷で繁盛しているバルや赤提灯は、味や価格もさることながら、スタッフに次のことが共通している。「声がよく出ていて、にぎわいを演出している」、「客の話(要望や質問)をしっかり聴く姿勢を持っている」。この2つを実践し続けるには、スタッフ自身のガンバリは不可欠だが、彼ら・彼女らが安心して働ける職場作りに経営サイドがどれだけ日々注力しているかが、とても重要だ。飲食業界には、一部にブラック企業などと非難されるところもあるようだが、人手不足は慢性化しており、ネット上に飛び交う悪意の情報への対応も相まって、現場のご苦労はいかばかりか…。
昨年話題となった「下町ロケット・佃製作所」の経営陣ではないが、厳しい台所事情をやり繰りして職場の改善やビジョンに投資し続ける、そんな多くの経営者や管理者に敬意を表したい。無差別テロなど不穏な世の中だからこそ、社員と経営者、生徒と先生、選手と監督、患者と医師、国民と政治家、子と親、それぞれにおいて「人と人との信頼の輪」と「向上しようとする意志の共有」が大切ではなかろうか。
2016年が、皆様にとって「実り多い年」になることを祈念します。

2015年10月29日

「広告ブロック」の衝撃

 WEB上でよく目にするネット広告を、皆さんはどのように感じておられるでしょうか。「うっとおしい」とか「ページ表示速度が遅くなる」などの理由で、一方的にWEB上に表示されるネット広告に、不満を持つ方が増えているようです。
 この要望に応えて最近世界的に普及し始めているのが、「広告ブロック」というネット広告を遮断するプログラムです。世界でこの1年に4割増しの2億人(8月時点)、代表的な無料広告ブロックのAdblock Plusは5,000万人以上が、利用しているとのこと。「目障りな広告、マルウェア、行動追跡を、根こそぎブロックします」とは、Adblock Plusのうたい文句です。日本では9月発売のアイフォーンソフト「iOS9」でも、広告ブロックが使えるようになり注目を集めています。
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 「広告ブロック」の登場に大きな衝撃を受けているのが、ネット広告業界です。「無料のサービス」でサイトに人を集めてネット広告で収益を得るというビジネスモデル自体が、「広告ブロック」によって破壊される恐れも…。
 古くから「タダにはタダなりのワケがある」と言われてきました。ネットビジネスはいま、大きな転換点にさしかかっているようです。

2015年09月07日

命をいただいて生きている

自分の嗜好に合わない「本を読んだり、映画を観たり、メニューを食べたり」といったことを、意識して時々体験するようにしています。頭への刺激と、自分と嗜好が異なる人のことを慮る力を養うために。

先日鑑賞した「進撃の巨人」はそんな体験のひとつに選んだ映画でしたが、劇場公開の映画でここまで「ヘドが出る」作品も珍しい?! 巨人(巨大だが人間の姿をしている)が人間を食い散らす「人肉食シーンの連続」に、気分が悪くなった。夏休みの中高生らしき子供らも多数観ていたが、見る側(特に若い層)への心理的影響や「命の尊厳」を、出演者や制作者はどう考えているだろうか。原作の漫画表現(少年マガジン)でせめて留めておくべきで、劇場映画化は「百害あって一利なし」。

一方こちらは、「いのち」を養う食、というタイトルの食・料理関係の一冊。動物はもとより植物にも宿る多くの生き物の命を、私たち人間は「いただいて」生きている、という考えが本書には貫かれている。著者は1921年青森市生まれの現役福祉活動家・佐藤初女さん。彼女ほど豊かではないにしても、「万物に生命が宿ることを慮る資質」が、現代の日本人にはまだ備わっていると信じたい。

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2015年07月01日

加賀百万石

6月中旬に出張で北陸へ。ちょうど田植えが終わりつつある時期だったようで、広々とした美しい田園風景を車窓から楽しむことができた。「加賀百万石」に「いつわりなし」の感。幸福度ランキングで常にトップにくる北陸3県は、自然と人の営みがうまく調和した暮らしやすい土地柄のようです。

北陸新幹線開通の影響か、平日なのに観光客らしいグループが金沢駅周辺のあちらこちらに。そんな観光ブームに沸く北陸で耳にした興味深い話。富山のある食品メーカーの社長いわく、「観光に頼らざるを得ないということは、自力で食べていけるだけの地力がない証拠」。

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*北陸新幹線・金沢駅でひときわ目を引く、豪華絢爛な巨大達磨の「後姿」

現代にも脈々と受け継がれている「加賀百万石」の威光は、単に耕作地に恵まれただけに起因するのではなく、豪雪など厳しい自然と正面から向き合って生きてきた北陸の人々の、地道な努力の賜物のようだ。

訪日外国人急増による特需に沸く日本って、大丈夫?!

2015年03月09日

デザインがより身近な存在に

「社長、そのデザインでは売れません!」というタイトルの書籍。デザイン関係の本では珍しく日経ビジネスにも広告掲載。「これからの時代、デザイン戦略は経営上の重要なテーマですよ!」と言っているこの本を、皆様はどうお読みになるでしょうか。
いまでこそデザイン関係の本をよく読む私ですが、会社員時代はデザインとは無縁の世界にいた。どんなキッカケで、私がデザインに関心を持つようになったか、エピソードをひとつ。

“米国製の新商品を四国のある量販店に売り込んだ折、バイヤーから店頭ディスプレイの提案を求められた私は、ハタと困った。バブル期の「置けば売れた時代」、デザインという言葉すら聞いた憶えがない。  自力ではいかんともしがたく、ある広告会社に相談したのだが、デザイナーが考案してきたディスプレイに、思わず首をかしげた。
「商いを知っているオレの方が、まだマシなアイディアが出せる」と思っている自分がそこにいた。”

あれから幾年月、商業広告制作をまさか自分が本業にしていようとは…。
IT技術の革新と共に、デザインは私たちの「より身近な存在」になってきた感があります。皆様と力を合わせていけば「これからもっと面白い仕事ができそうだ」と、スタッフと話している今日この頃です。

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2015年01月06日

2014年 印象に残ったコピー

横綱:「我行精進 忍終不悔」(往く道は精進にして、忍びて終わり、悔いなし)酒井 雄哉
大関:「この道しかない」安倍 晋三
関脇:「COOL JAPAN」
小結:「日本のお父さんに恩返しできた」白鵬 翔
前頭:「私はやっと議員になれたんです」野々村 竜太郎

2015年の幕開けを、皆様いかにお迎えでしょうか。
「大儀のない?! 衆議院議員選挙」の結果を受けて、「アベノミクスの信任が得られた」と与党は声高に宣言していましたが、いささかの違和感を持って聞いた人も多かったのではないでしょうか。

さて、変貌を続けるネット情報社会ですが、一方で「長年築いてきたものを瞬時に失う怖さ」が年々増しているように感じます。フェイスブックでつながる若者達によって、北アフリカ諸国が瞬く間に転覆に追い込まれたことは、記憶にまだ新しいところ。大手企業といえども、ネット上の情報対応を誤ると大きな痛手をこうむることが、日本マクドナルドの例を見るまでもなく容易に想像できる。
情報を「おまとめサイト」に頼り、新聞を読まない若者が増えているとか。さて皆様は、これからのネット情報社会をいかに生きていかれますか? 羊の年、平和な一年でありますように。

2014年11月11日

石巻を訪ねて

この10月、2泊3日で東北へ出張。仕事明けの日がちょうど日曜日に当たったので、仙台市から三陸海岸の石巻市まで足を延ばしてみた。先の大震災の折、TVのニュースで見た石巻の津波の映像がいまでも脳裏に焼き付いている。復興の実態はどうか、気になっていた。

仙台から石巻への鉄道は寸断されたままなので、移動はバス。その石巻行きのバスで、たまたま復興ボランティアの大学生数人のグループと乗り合わせた。4年生ながら卒論やバイトの合間を縫って、今でも石巻へボランティアとして出向いているとのこと。巷では、「就活に有利だからボランティア活動を体験しておこう」などという不届き者の話を耳にする。仙台の学生たちは、そんなこととは関係ない奉仕の精神で活動している。尊敬に値する若者たちだ。

石巻港などを中心に市内を4~5時間歩いてみた。被害にあったまま放置された住居を散見するものの、新たな水産市場が建設中だったりして復興の力強い足音も感じられた。とはいえ、震災後に人の流出で中心街でも空き店舗が増えている様子。ささやかではあるが、復興商店街でできるだけの飲食と買い物をさせてもらった。

フレフレ石巻! フレフレ東北!

2014年09月11日

安心して観てもらえる広告

ネット上の動画広告におけるグラフィックデザインのあり方を勉強する企業内研修で、講師を担当させていただいた時の話。若いデザイナーの方のご発言。
「ライバル企業に、広告のクオリティでかなり差をつけられていて、焦っています」。
どんなデザインが動画広告に有効なのか、悪戦苦斗の毎日とのこと。

通常、商いにはライバルがいて、比較の中で顧客は商品やサービスを選ぶ。その際、他より目を引く広告は確かに購買動機につながるキーではあるが、単にライバルより目立ったから買ってもらえた、という表面的な見方に終始していていいものか。

企業イメージやブランドイメージの育成・保護の視点は、どんな企業でも重要だ。会社が醸し出したい企業イメージを、商品ベースの動画広告がぶち壊している例をよく見かける。
先のご発言の方には、「御社の社風やカラーを踏まえた、堂々とした動画作りを!」、「ライバルの広告に、ストレートに対抗するような表現は避けるべき」、「ライバルとの比較ではなく、お客様に安心して観ていただける自社独自の広告センスを、常に念頭に…」といったことを助言させていただいた。

ネット上の動画広告の歴史は浅く、海外ものも含め粗悪なものが目立ちます。質の良い日本製の動画広告が増えてほしいものです。

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