2018年06月06日

Case 014

この度相談に来られたのは、1年ほど前に脱サラして独立開業した社会保険労務士さんです。いわゆる「士業」の方には、専門の実務には長けておられても、顧客を獲得する営業の経験がない、広告と打ったことがない、などという人が多い印象があります。しかしながら独立開業となると、「顧客獲得」を避けていては先の見通しが効かなくなります。

今回の相談者はその点をよく理解しておられ、自らどんどん広告を打って顧客との出会いを求めよう、という意識がとても強い方でした。ホームページや、パンフレット、ダイレクトFAXメールなどを使ってすでに営業活動をしているが、さらに効果を上げるには?というご相談。
印刷会社やWEB制作会社などとのコミュニケーションの取り方や、現状の各広告物の改善点などについて、僭越ながら助言をさせていただいた。

20180606_014

2018年05月14日

Case 013

大阪府の泉州地域は肥沃な土地に恵まれて、江戸の時代より農業が盛んな地域だったそうです。今回の相談者は泉州で100年以上続く農家の方です。
6次産業化を視野に入れたブランディングに関する相談を受けて、農場近くの作業所でお話をお聞きするうちに、ひょんなことから農機具の話題になりました。近年農機具も日進月歩で進化しているようですが、この農家さんでは代々使ってきた農機具を今使ってはいないものの、大切に保管しておられました。道具を大切に扱う気持ちが、作物を「我が子のように」栽培し育てる想いにつながるように感じた。
現物を目にするうちに、新しいパッケージデザインに、歴史を物語る「古い農具(風呂鎌)」をモチーフにしたイラストを盛り込んで提案することにした。

20180514_013

2017年07月03日

Case 012

今回も、「6次産業化事業」に関係した広告に関係する案件です。相談者は南大阪地区で江戸時代より農園を営む事業者さんで、秋冬の柿や温州ミカンを中心に、通年で収穫できる野菜の収穫量を近年は増やしつつある、とのことでした。
 ご相談は業務案内の制作について。これまでは販路を紹介先や道の駅に限っていたが、通年収穫の作物を増やすために、新たに安定的な販路の開拓が急務となったらしい。商談会で「自らの農園をしっかり伝えることができていない現状」を、何とか打破したいとのご要望。

農園の紹介の場合、農園や作物の写真(ビジュアル)が伝える情報は重要ではあるが、的確な言葉がないと印象は千差万別となり、こちらの意図通りに受け取っていただける保証はない。
とはいえ、「おたくの特徴は何ですか?」と問われて、的確な言葉で返せる人は少ない。まずは業務の棚卸をして、「自らの強みや特徴」を言葉にするところから制作を始めるよう助言した。

20170703_1

2017年05月23日

Case 011

最近ご相談の件数が増えているのが、「6次産業化事業」に関係した広告制作に関係する案件です。今回の相談者は、南大阪地区で代々果樹園を営む事業者さん。葡萄の栽培を専門に行い、近年は消費者への直販や飲食店の経営者とのタイアップなど、6次産業化にもコツコツと取り組んでおられる方でした。

葡萄の果肉を丸ごと入ったジュレタイプの飲料を販売するためのパッケージや販促ツール作りについて、数回にわたって助言をさせていただいた。直売所での手売りやネット通販では、商品説明を加えることは比較的容易だ。しかしながら、商品自体が単独で消費者とコミュニケーションを取らなくてはならないセルフの売り場での販売を考えると、パッケージや販促ツールの役割がとても重要になる。

収穫時期のみならず、土づくりなどで年間通して自然と向き合う仕事(栽培)の一方で、商品開発・販促・ブランディングなど、直販には欠かせない仕事へも意欲的に取り組もうとする相談者。次世代の農業の担い手として、大いに羽ばたいてほしい。

20170523_011

Spring 2017

2015年06月01日

Case 010

今回は、店先に新たに設置する「看板」でお困りの相談者でした。整体サロンを開店して3年目の経営者の方いはく、「写真を使ってでも、何屋さんなのか、ひと目でわかる看板が作りたい」。

まずは現在の店頭の様子、店内の雰囲気、お店の立地、主たる客層、今後開拓したい客層、受注を増やしたいメニューなど、多面的にヒヤリングさせていただいた。その結果浮かび上がってきたのは、来店客がお店の内外の雰囲気に好感してくれていること、クチコミのお客様が増えつつあること、など。

チェーン店とは異なり、オーナーの個性が色濃く出る個人店では、その店主とお客様との相性がカギを握ります。その点、相談者のお店では、店主の個性とお店の雰囲気と、そしてお客様の嗜好がうまくマッチしている印象を受けた。

「ひと目で何屋さんかわかる」という看板の役割は、開店当初は必要ですが、今回の相談者のケースでは、それにこだわり過ぎない方がいいように感じた。同業のチェーン店の「写真を使った看板」に気を取られず、「店主の個性と店内の雰囲気」を看板を通して往来する人々にしっかり伝えることを優先すべきでは、と助言した。

20150601_010

Summer  2015

2015年05月01日

Case 009

広告作りの相談のはずが…?!
法人向けのサービスを行っている今回の相談者の第一声は、「POP作りで困っているので、相談に乗って欲しい」ということだった。しかしながら「お困りごと」の中身を掘り下げてお聞きすると、単に「POPの作り方」だけに留まらず、来年の消費税率アップを視野に現行のビジネスモデルをどう進化させ、どう変化する環境に適応していくか、そのための広告はどうあるべきか、といったことに根源的なところで悩まれているご様子。

今回のようにお話をお聞きするうちに、広告物自体のカウンセリングの範囲を超えたご相談に発展するケースには意外と多い。こちらが勉強になる話が多いのも、このような場合。
POPに絞った断片的な助言は避けて、代りに現行の業務内容が「利用者の視点」からどう感じられるか、またどんな改善点がありそうか、門外漢ながら(勝手な)意見を述べさせていただいた。

20150501_009

Spring  2015

2015年03月18日

Case 008

DM(ダイレクトメール)の紙面づくりのご相談。
長年開催してきたセールイベントの集客力が徐々に低下してきていることから、告知するDMの見直しをなさるとのこと。これまで発行してこられた広告物を拝見しながら、改善提案を行った。
長年に渡り相応の成果を上げ続けてきているだけに、紙面のリニューアルには不安が付きまとうのも当然。
見直しに際しまず考えるべきは、主たる客層の嗜好の変化です。たとえば10年来の固定客だと、その方々も毎年齢を重ね10歳年長となり、当然のように嗜好も変わってきます。その客層を追い続けるのか、別の世代の顧客開拓に重点を置くのか。狙う客層によって、紙面作りも変わってきます。
ネット通販などの拡大で消費者の購買行動も多様化しています。改めてセールスポイントを見直し、それをどう磨き、どう伝えるか。小さなトライ&エラーを繰り返しながらも、時代にフィットした広告作りが期待されます。

20140318_008

Spring  2015

2014年09月11日

Case 007

 スイーツのお店が増えたと感じる方が多いのではないでしょうか。それも個人経営のショップさん。以前からパン屋(ベーカリーショップ)さんやヘアサロンさんなどの個人経営のお店は多かったのですが、ネット環境の広がりで「街の美味しいスイーツのお店」も話題になることが増えているようです。

 今回の相談者は、神戸でスイーツ店を営む事業者の方。3年前のオープン以来、体にやさしい原材料で美味しいスイーツを創り上げる地道な努力を続けてこられた。阪神間の百貨店での催事に何度もお呼びがかかる程に、スイーツそのものは高い評価を受けるまでになっている。その一方で、販売促進の技術が未熟なため、労力の割に売上利益がついてこない、そんな悩みを抱えておられた。

 店舗のディスプレイから、パッケージ、ロゴマークのリニューアル、POPやプライスカード、パンフレットなど多岐に渡るツールのリニューアルに、どのようなデザイン性向で取り組んだらいいか、議論していると長い時間が経過していました。

20140911_007

Autumn  2014

2014年06月11日

Case 006

 ネット環境が広がり始めてかれこれ10年余、多くの事業者の方がWEBサイトやSNSを活用するようになりました。今回は、現行のホームページのトップビューのデザインや、サイト自体のリニューアルに向けてのご相談でした。

 相談者様は空間プロデュース並びにインテリア書道の制作会社さんです。ホームページを拝見した時の最初に感想は、「このままでいいのでは。よく考えて作られている」「どこをどう助言したものやら…」といったものでした。それでもさらにクオリティを高めるために、ちょっと細かな点も含めると10項目以上の改善ポイントを、アドバイスさせていただきました。

 お話ししたその日のうちに、すぐに改善の第一歩に取り組んでくださったようで、こちらとしてもとても印象に残る案件となりました。海外の展示会への出店も計画中という相談者様の、大いなる飛躍を祈念いたします。

20140609_006

Summer  2014

2014年01月08日

Case 005

 今回の相談者は京都からおみえになりました。ヨーロッパ伝来の現代人向けの健康体操の教室を主催しておられる人で、またこの方も仕事への情熱が人一倍…!

 ご相談の内容は、ズバリ集客効果を高めるチラシ作り。自社で作り配布してこられた過去2年のチラシ現物を前もって弊社にお送りいただき、それらに対して改善提案を行いました。もともとのチラシが、回数を重ねる中でかなり練られたものでした。そこで、いわゆる「重箱の隅をつつく」みたいな指摘にならないように気を付けました。

 体操という類に共通するのは、目に見える形ですぐに効果が現れないことです。「今すぐに体の痛みを取りたい」というお客様には、不向きです。どんな人が一番受け入れてくださるか、いま一度顧客層の再確認するように助言しました。その客層が明確になればなるほど、焦点の合った広告活動が行えるようになります。
 また、パーソナル向けの広告ではもはや常識になりつつある「お客様の声(レビュー)」を活用できてない状態でしたので、その手法などもアドバイスさせていただいた。

 健康分野のビジネスは今後ますます需要が高まると言われていますが、提供者の揺らぎないポリシーと地道な活動こそが共感を得られ、結果として企業も発展していくことでしょう。今回の相談者には大いに期待が持てるので、数年後がとても楽しみです。

20140108_005

Winter  2013

↑PageTop